以下、インポーター様からの引用。
「中米のスイス」と呼ばれるコスタリカ。南北アメリカを結ぶ地峡地帯に位置するコスタリカは東西を太平洋とカリブ海に囲まれ、国土の中心に山脈が連なる小さな国です。軍隊を持たない平和主義の国としても知られ、「地球幸福度指数」第一位に選ばれたこともあります。
「コスタリカ(Costa Rica)」とはスペイン語で「富める海岸」の意味で、周りを海に囲まれた環境で生物多様性にも恵まれています。 面積は僅か、日本の四国と九州を合わせた程度ですが、地球上の全動植物の約5%が生息するほど豊かな自然環境があります。 生物多様性もさることながら、先進的なプロセスで世界のスペシャルティコーヒーをリードする存在です。
コーヒー栽培の歴史は古く、18世紀後半ごろに持ち込まれたといわれています。19世紀後半になると、コーヒーは「黄金の豆」と呼ばれるほど国の主要な輸出産品となり、コスタリカの発展を支えてきました。
近年では、スペシャルティコーヒーの潮流の中で、さらに独自性を発揮すべく、ハニープロセスが考案されたり、トレーサビリティの向上を目指した「マイクロミル革命」などが起こったりと、中米の中でも注目を浴びる生産地となっています。従来の流通では、農家が集荷業者にコーヒーチェリーを売るのが一般的で、品質に応じた取引ではありませんでした。
そんな状況の中で誕生したのが「マイクロミル」です。生産者自身が加工施設を作り、栽培から加工までを自ら行うことで品質を高めようとする動きが高まっています。
コスタリカの中でも高標高地帯に位置するタラス地域は、高品質コーヒーの一大産地として知られています。標高1,250~1,400mに広がるこの山岳地帯には、多くの川や湧水があり、ウォッシュ精製に必要な水資源が比較的豊富です。
また、太平洋から吹く温暖な風が山脈にぶつかって雲を生み出し、適度な降雨をもたらすことも、この地域における水の潤沢さを支える要因となっています。
コスタリカ政府がかつてコーヒー精製の近代化を進めた際には、水洗式(ウォッシュ)設備の導入が推奨された歴史もあり、国内全体でウォッシュ精製が広がった背景があります。このような気候的・歴史的な条件に加え、ウォッシュはクリーンで明るい酸味や繊細なフレーバーを引き出す精製方法であり、タラス特有の爽やかな酸味やフローラルな香りをより一層引き立てるのに適していたことから、伝統的にこの手法が採用されてきました。
近年はハニーやナチュラルといった精製方法も盛んに行われていますが、タラスは今なおウォッシュ精製の代表的な産地です。柔らかく、華やかで、飲み飽きしない味わい。そんな伝統的なコスタリカの味わいを体現したホワイトポピーを、ぜひお楽しみください。